町内会活力向上策第3期専門検討第1回専門委員会開催(報告)
平成27年9月30日(火)仙台市役所上杉分庁舎2階第1会議室において、平成27年度仙台市連合町内会長会「町内会活力向上策第3期専門検討第1回専門委員会」が開催されました。
町内会活力向上策の検討は、平成24年度の地域防災計画や避難所運営マニュアルの見直しをきっかけに、これまで積み残されてきた町内会をめぐる様々な課題、とりわけ、「地域内連携策」「町内会加入率向上策」「人材育成策」「町内会行事参加者増加策」などについて、委員会を常置しない形で専門委員会を設けて計画的に進めることにしているものです。
今年度は一昨年度の「地域内連携強化による地域課題解決策」、昨年度の「今後の町内会活動を担う人材育成策」に続き、「町内会加入率と行事参加率の向上策」が指定テーマです。この検討のため、各区連合町内会長協議会より推薦された7名の委員が、9月〜3月まで月1回のペースで検討を進めます。
具体的な検討項目は次のとおりで、検討内容やスケジュールについては弾力的に扱われ、必要があれば、検討項目を今後追加するほか、中間報告に対する区連合町内会長協議会の意見を聞くことも可能になっています。
第1回委員会には、吉川会長も出席し、会長挨拶、出席者自己紹介を経て、委員長に野上忠志若林区連合町内会長協議会副会長(南小泉地区町内連合会会長)、副委員長に山口強太白区連合町内会長協議会副会長(茂庭台学区連合町内会会長)とする指名があった後、議事に進みました。
議題及び資料は、次のとおりでした。
【議題】
(1)検討の趣旨、内容、スケジュールの理解と認識の共有
(2)検討の進め方について
(3)次回(第2回)に検討予定のテーマの検討
(4)その他
【資料】
資料1 町内会活力向上策第3期検討専門委員会名簿
資料2 町内会活力向上策検討専門委員会設置規程
資料3 町内会の活力向上策に関する検討について
資料4 町内会活力向上策第3期専門検討の指定テーマ
資料5 町内会加入率及び行事参加率の現状と課題等
資料6 町内会加入率及び行事参加率の現状と今後の向上策に関する調査
第1回委員会では、「町内会加入率及び行事参加率の現状と課題等」についての各委員の受け止めや考え方を出し合って、検討課題の認識を深めました。
また、会議の記録は、正副会長会や役員会、総会に報告していくほか、ホームページでも公開していくことを確認しました。
次に、検討の進め方・スケジュールを次のとおり確認しました。
〔第1回〕 9月
・検討の趣旨、内容、スケジュールの理解と認識の共有について
・次回(第2回)に検討する項目の検討
〔第2回〕10月
・町内会加入率及び行事参加率の現状と今後の向上策に関する調査ついて
〔第3回〕11月
・他都市の町内会加入率及び行事参加率の向上策の取り組みについて
〔第4回〕12月
・第1回〜第3回検討の評価・分析
・次回(第5回)に検討する項目の検討
〔第5回〕1月
・町内会加入率と行事参加率の向上策の検討
〔第6回〕2月
・まとめ
さらに、次回委員会では、「町内会加入率及び行事参加率の現状と今後の向上策に関する調査」につ
いて本格的な検討を行うこととしました。
第1回専門委員会時点のまとめ
<町内会加入率及び行事参加率の現状と課題等」についての説明や質疑応答での主な話題>
【町内会加入率関係】
■加入率向上にマイナスなこと
〇市内には町内会そのものがないところがあるほか、加入率が5割に満たないところがあれば、ほとんどが加入率の心配が不要のところがある。
〇一般的に学生などの単身世帯が住む集合住宅や短期間しか住まない世帯の加入率が低い。
〇若い世代の中には、子ども会費と町内会費を二重に支払うことに抵抗感をもっている方がいる。
〇マンションの管理会社の協力で、町内会費の徴収がスムーズに行えているところもあるが、手数料として20%差し引かれるほか、加入者氏名の提供を拒否されたり、加入促進の協力が得られなかったりする管理会社もある。
〇町内会に対する偏見や意義を理解したがらない無関心者は、戸建住宅に住んでいても加入しないし、脱退する傾向がある。
■加入率向上にプラスなこと
○マンションなどの集合住宅居住者であっても、子どものいる家族は、子ども会やPTA活動などを通じて、町内会に加入する傾向が見られる。
○マンションの管理会社の協力で、町内会費の徴収がスムーズに行えているところもある。
○子ども会役員が町内会総会や役員会に参加するなど、望ましい関係が築かれているところは、加入率の問題が起こりにくい。
○班長の負担を減らすため、会費支払い方法として郵便局振替を導入したら、加入率減少を大幅に改善できた。ただし、一方で班長と班員のつながりが弱くなってしまうという批判が出た。
○いざという時の助け合いや近所づきあいが適度にあると、加入にとって好影響がある。
■加入を左右するキーポイント
○町内会に入っていることのメリットが実感できる。
○集合住宅の管理会社や大家などの理解と協力がある。
○ママ友の考え方で、プラスマイナスが分かれることがある。
【行事参加率関係】
■行事参加率向上にマイナスなこと
○参加者が特定の人達に偏り続ける場合がある。
○町内会は、会費さえ払っていれば、行事に参加しなくとも良いというイメージが定着している。
○高齢者世帯が多くなったり、集合住宅の単身世帯が多くなったりすると、行事への参加が低調になる。
○地域との関わりが嫌いなタイプは、地域との関わりの面白さがわからないタイプは、参加する
足が遠のく。
○行事に積極的に参加する家庭や人と、消極的な家庭や人がいる。
○大震災を経験したので、防災訓練などを通じて町内会に対する理解を深めて行こうとしたが、その防災訓練の参加さえ増えていない状況がある。
■行事参加率向上にプラスなこと
○小中学生の児童生徒のいる世帯は、町内会行事参加には積極的な傾向がある。
○子ども向け行事を行うと参加者が増える。
○実行委員会形式で、事業を企画実施し、若い世代や女性のアイデアを生かしたり、参画があったりすると参加者が増えやすい。
○町内会役員を年代別に登用することで、幅広い世代の行事参加を期待できる企画が生まれる。
○スポーツの得意な人、カラオケの上手い人など、その人の特技を生かして町内会行事に活力を持たせることができている。
■行事参加率を左右するキーポイント
○若い世代や女性の参画など、できるだけ幅広い層の事業企画への関わりが出来を左右する。
○若い世代や女性などの協力の形として、役員に限らずホームページやチラシ、広報紙づくりなど様々な係・立場で協力できる場の発見も大事だ。
最後に、次回委員会を10月29日(木)の午後、第3回委員会を11月26日午前に開催することを申し合わせ、場所は今後通知することを確認して散会しました。
委員長及び副委員長以外の委員は、今野均委員(青葉区連合町内会長協議会副会長・片平地区連合町内会会長)、伊藤勝衛委員(青葉区連合町内会長協議会・大沢小学区連合会会長)、橘川光男委員(宮城野区連合町内会長協議会副会長・新田学区連合町内会長会会長)、鈴木公至委員(太白区連合町内会長協議会庶務理事・山田鈎取地域町内会連合会会長)、傳野貞雄委員(泉区連合町内会長協議会副会長・高森東連合町内会会長)です。
掲載日:2015/10/21